Woman.excite

休養したいけど、仕事のポジションを失うのがこわい【心屋仁之助 塾】

メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門が相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「いまの立場を失うのがこわくて、休職できずにいる」というまるさん(38歳・会社員)に心屋塾上級認定講師のいかり屋圭子さんからアドバイスをいただきました。

© ave_mario – Fotolia.com

■まるさんのお悩み
年始に円形脱毛症になってから日々悪化しており、全頭脱毛症になりかけています。頭頂部の薄毛が気になるため、部分ウィッグをしている状態です。まわりの目が気になってしまい、仕事に身が入りません。本当は1、2ヶ月休養したい気持ちがあります。

前に上司に病気の話をしたことがあります。課長は一週間休んでみるかと言ってくれましたが、部長は部署異動してみるかと言ってきました。そのことがあり、長期休みの相談をできずにいます。

私は独身なので、ひとりで生きていくためにも、一生懸命仕事に取りくんできました。おかげで、上司から高い評価をいただいております。忙しい部署ではありますが、異動はしたくないのです。一度異動になったら、その部署に戻るのはむずかしい会社です。

そのせいか、最近、上司からいらないと言われる夢をよく見るようになりました。朝から憂うつです。

本当は休んだ方が良いのはわかっていますが、いまのポジションを失うのが怖いのです。どう心を導けば、失う怖さを克服できるのでしょうか?

■心屋塾上級認定講師・いかり屋圭子さんより
まるさん、つらいですね。きっと良くなると思ってお答えしますね。

「安心して休んでください! それで良くなります」それだけです。安心していると安心が来ますし、不安でいると不安がきます。ただそれだけです。「休んで復帰した後のことは、そのとき考える」くらいでいてください。

まるさんが書いていらっしゃる「本当は休んだほうが良いのはわかっている」という自分の心の声に正直になり、長期休暇のお願いを上司の方にしてみましょう。いまのままですと、悪循環で心も体も休まりませんよね。脱毛症はストレスが大きな要因だと思われますから。

そして、上司の方もその言葉を待っていると思います。休まないまるさんを心配していると思います。

まるさんは「休んだらポジションがなくなる」「異動したら戻れない」という思いにさいなまれています。それが不安の素ですよね。それ、本当でしょうか。それがたとえ本当のことだとして、髪の毛とどちらが大切でしょうか。

お悩みを読ませていただくと、まるさんが現在の部署やポジションに執着すればするほど、脱毛していくようなイメージが浮かんでしまいました。

その強い念の力で髪の毛を自ら抜いているイメージがします(あくまで私の勝手なイメージです)。「休みたい」と「休めない」のせめぎあいですね。ですから、その執着を手放せば、快方に向かうと思います。

安心するためにはどうしたらいいかと申しますと、一度その不安を「そうなってもいい」と覚悟することです。

「異動してもいい」
「仕事が変わってもいい」

この言葉を言えますか。そして、言うとどんな気持ちがしますか。感じてみてください。そして、

「ダメなやつだと思われてもいい」
「上司にガッカリされてもいい」
「上司の期待にこたえられなくてもいい」
「お母さんの期待にこたえられなくてもいい」
「お父さんの期待にこたえられなくてもいい」

言うとどんな気持ちがしますか。

まるさんは独身で、ひとりで生きていくためにお仕事をがんばられてこられたのですよね。私も30歳で離婚してからは、ひとりで働いて生きてきたので、お気持ちはなんとなくわかります。

以前の私は、「ひとりだから生きていくためにがんばらなければ」と無意識に思っていたようです。会社員なのだから、ルールは守るべき、少しくらいの体調不良で休んだりすることは罪悪感がありました。そのくせ矛盾していますが、疲れをためて突然休むことが多かったです。

有給休暇は計画的に取得するよりも、疲労がたまったときの突然の休みにあてることが多く、そんな自分を情けなく感じていました。そして、また自分を責める。そんな嫌なループにはまっていたように思います。

持病のせき喘息も、発症時に休んで早めに完治させれば良かったと思います。しかし、忙しいときに周りの方に迷惑をかけたくないという思いと、休んだ後にさらに自分が大変になるのがわかるため、休めませんでした。そして、悪化させてしまいすっかり持病になってしまいました。

振りかえって思うことは「あのとき休めば良かった」ただそれだけです。会社というものは、私たち一人がいなくてもまわるようにできています。

それはまるさんにとって「自分のポジションが無くなる」という悪い意味に解釈すればそうだし、「休ませてもらえるシステムがある」「会社は自分がいなくても大丈夫」といういい意味に解釈すればその通りになるものです。

いま、まるさんには「休みなさい」という強いサインが送られてきていますよね。それはご自身が一番わかっていることだと思います。でも、休むのは怖い。

何が怖いかというと、自分のポジションが無くなること。上司にがっかりされることなのではないでしょうか。上司、ひいては親かもしれませんね。

だから、怖いけれども一度それを諦めてみてください。手放してみてください。「自分のポジションがなくなってもいい」「上司にがっかりされてもいい」

口に出してみてください。きっと言いにくいのではないかと思います。けれど、何度も何度もつぶやいている間に、たぶん少しずつ気持ちが変わっていくと思いますよ。

「ま、いっか」「それでもなんとかなるか」「そうなっても命までとられるわけではないし」
「会社を辞めさせられるわけではないし」「いままでもなんとかしてきたし」と。

物事はなんとかなるようにできていますし、流れに任せているとどこかにたどり着きます。それは自分が勝手に想像している範疇をあっけなくこえる場所にです。いい意味でね。

「休みたくない」「異動したくない」とがんばるのではなくて、「休むこと」「何もしないこと」をがんばってみるのです。これまでのまるさんの常識とは逆ですね。

目の前に来た流れに乗ってみるのです。それはどこに行くかはわからなくても。髪の毛さんが「休みなさい」と必死に教えてくれています。「私を大切にして」と叫んでいるようにも感じます。

イメージのなかで「髪の毛さん」を両手に乗せて「どうしてそういうことするの?」とたずねてみてください。きっと何か優しい言葉を伝えてくれると思います。

がんばらなくてもいい。自分を大切にしていい。安心していていい。

会社も上司もまるさんの味方だと思ってみてください。まるさんを心から心配してくれていると思ってみてください。社会も人もまるさんが思っているより優しいし親切ですよ。執着しているものを手放して「安心して休む」ことで、きっと回復に向かわれると思います。

・このカウンセラーのブログを読む
 
 
 
(いかり屋圭子)