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“家庭=幸せ”と思えない、でもずっと一人は寂しい… 複雑な気持ちの対処法とは?【心屋仁之助 塾】

メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は「“家庭=幸せ”と思えない、でもずっと一人は寂しい」という、ゆりさん(25歳・社会人)に、心屋塾上級認定講師のいかり屋圭子さんからアドバイスをいただきました。

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■ゆりさんのお悩み
幼少期から両親が常に喧嘩をしているような環境で育ちました。常に人に気を遣い、家庭内の雰囲気を守るために、いわゆる「いい子」を演じ続けてきました。

そのせいか、被害妄想のように、誰も自分をわかってくれない、理解してくれない、誰も信じらない、という考えが染みついてしまっています。また“家庭=幸せ”という認識もないため、子どもは絶対に持たないと決めています。

一人で生きていけるよう、仕事もずっと続けていくつもりです。でもやっぱり、幸せそうにしている人や、仕事よりも結婚を選んだ女性を見ると複雑な気持ちになります。

母親のようにはなりたくないと、そのような人たちを軽蔑している自分がいるのもわかりますが、一方で羨ましく思い、さらにずっと私はこのまま一人かと寂しくて叫びだしたくなる時もあります。

もうどうしたらいいか分かりません。人並みにコミュニケーションも取れるし、会社の人間関係も良好です。そのギャップから余計悩むこともあります。

■心屋塾上級認定講師のいかり屋圭子さんより
ゆりさんのお悩みを読みまして、きっと素敵な女性なのだろうと思いました。いつも笑顔をたたえ、人とは揉めず、仕事はきっちりこなす。そんな女性を想像してしまいました。ご両親の喧嘩が絶えなかったとのこと、幼いゆりさんには辛かったですよね。

そして、ゆりさんは人と揉めたりなんてすることのない、大人になられたのではないかと思います。でもね、ゆりさん、人は距離が近くなると揉めるものです。喧嘩するものです。喧嘩までいかなくてもお互いに気まずい思いをすることは多々あります。

一番距離が近い夫婦ともなれば喧嘩するのは当たり前のこと。それはお互いに何かをわかって欲しくてするものだと思います。人はわかって欲しい生き物です。だから、ご両親はお互いに「わかって欲しくて」ずっと喧嘩されていた可能性があります。ただ、伝え方が下手だったのかもしれませんし、受け取り方に各々のフィルターがかかり、真意とは違う受け取り方をしてしまっていたのかもしれません。

ご両親は喧嘩という形態でしたが、コミュニケーションをとろうとして、二人ともその関係性から逃げなかった可能性がありますよね。そう、喧嘩はコミュニケーションの一つなのです。ただ、幼いゆりさんにはきつかった。悲しかったことでしょう。怖かったかもしれませんね。
 
一人の時に「喧嘩しないで。やめてよ。仲良くしてよ。私、悲しいよ。寂しいよ」と、子供の頃の自分になったつもりで呟いてみてください。そしてその後、大人の自分から子供の自分に対して「辛かったね。悲しかったね。誰もわかってくれなかったね。聞いてもらえなかったね。役に立てなかったね。でももう大丈夫だよ。泣いていいよ。私が守ってあげるからね。一人じゃないよ。」とイメージの中でヨシヨシしてあげてくださいね。まずは子どものときの自分を癒してあげましょう。

■人のことは完璧にはわからない ではどうすれば…? 
ゆりさんが書いていらっしゃる通り、人は人のことをわからないし、理解できません。少しはわかることもありますが、完璧には無理です。それは「お互いに」です。ゆりさんも誰かのことを完璧にはわかってあげられませんよね。超能力者ではないのですから。

でも、信じることはできると思うんです。なぜなら「信じること」は「信じると決めること」だからです。そして、わかってあげられなくても「わかってあげようとすること」が人間関係なのではないかと思います。そこを一生かけてチャレンジしていくのが私達の人生のおもしろさでもあります。

きっとすべてはわかりません。誤解することもされることもあります。けれど、お互いに「あ、わかってもらえた」と感じられた時、涙が出るくらい感動することがあります。私たちのカウンセリングや、セミナーにおいてもそういうことがあります。

“誰もわかってくれない”と諦めるのではなく、だからこそ挑戦していこうと決めて欲しいのです。そして、「家族=幸せという認識もない」というのはむしろいいことじゃないかと思います。家族というものは仲が良くて幸せなものだと幻想を持ちがっかりするより、現実に則していますよね。
 
でも、世の中には家族仲良く幸せに暮らしている方達もいらっしゃいます。自分が経験してきたことが全てではなく、もっと広い世界に飛び出してみましょう。

そのためには、心の中で幼い頃の自分を大人の自分が癒して守ってあげること。もう大人の自分は大丈夫と寄り添うこと。人と気まずくなったり揉めることを嫌がらないこと。喧嘩はコミュニケーションの一つのツールくらいに考えること。寂しいという感情をを出すこと。

弱い自分を出せば出すほど、必ず人と繋がることができるし、出会いが広がると思います。人とのコミュニケーションは、本当の自分の素直な気持ちを出した時に楽になるし、本来出会うべき人達に出会えます。この悩みを近しい人に話してみてもいいですよね。勇気を出して。

両親が喧嘩ばかりだったという経験をしている人も多いし、同じような寂しさを抱えてる人も必ずいるはずです。ゆりさんはまだお若いから、これからいっぱい実験をして、自分に相応しい人たちと出会い、たまには喧嘩もしながら、ご両親とは違う家庭を築いていけると思います。そこにはお子さんはいてもいなくてもどちらでもいいと思います。

■自分以外の人がいてくれるからこそ、幸せを感じられる
「母親のようにはなりたくない」ので、お母様のことを不幸だと思っていますか? たぶん、というか間違いなく、お母様はお父様と出会い幸せな時もあったと思います。そう、あんな夫婦でも夫婦です。感情を出し合えたパートナーです。

「感情を出し合える」、それこそがパートナーではないでしょうか。傍からは喧嘩が多いように見えても、当人たちにとっては違う認識があった可能性があり、そこは他人にはわかりません。

ゆりさんにとって理想の夫婦、両親ではなかったかもしれませんが、そんなご両親をもう許してあげましょう。「仕方ない。許してやるよ」と、偉そうに上からね。

「もう一人はイヤだー!」とお風呂の中で叫ぶのもいいですよ。思いきり寂しい、悲しい、悔しい感情を感じてみてください。毎日仲良くはできないかもしれない、たまには気まずい思いをしたり喧嘩しながらでも、人と繋がっていけたら、一人じゃないと感じられる日がくるはずです。人間関係って面倒くさいけれど、やっぱり幸せを感じられるのは、自分以外の人がいてくれるからこそです。

もうゆりさんは気づき始めてますね。気がついたということは変わっていくということ。

実は私の両親も喧嘩ばかりでした。ずっと早く家を出たいと思っていました。そんな両親も実はそれなりにお互いを思い合っていたことが今はわかるし、私の人間関係も良好ですよ。だからゆりさんも大丈夫! きっとこれからうまくいきます。応援してますね。

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(いかり屋圭子)