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未来のための資産運用をスタートしよう!(普通のママでもできる投資 Vol.24)

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2015年7月からスタートした「普通のママでもできる投資」もいよいよ最終回となりました。その間、マーケットは乱高下し、「マイナス金利政策導入」という初めての体験もありましたね。

日銀のマイナス金利導入決定で、預貯金の金利は低下。長期金利もマイナスになった影響で、住宅ローン金利が下がったり、「一時払い終身」など一部の貯蓄型の生命保険が販売停止になったり、保険料が上がったりしました。

そんな中、老後資金など長い時間をかけてゆっくりお金を増やすためには、株式や投資信託など「リスク資産」への投資をするべきだという記事がよく目につくようになりました。

■「貯蓄から投資へ」のスローガンは正しかったのか
「サラリーマン1万人アンケート」など、退職・投資教育に関する研究やレポートで情報発信し、投資啓蒙活動を行っているフィデリティ退職・投資教育研究所の所長 野尻哲史さんが行った調査結果が非常に興味深いものでしたのでご紹介したいと思います。

・フィデリティ リタイアメント情報サイト

「貯蓄から投資へ」の動きを加速すべきとの議論は90年代から進められた。しかし、日本の個人金融資産構成比は全く変わってはいない。
預貯金の構成比は、米国14.7%に対して、日本51.9%。
株式と投資信託を合わせた比率は、日本が16.1%に対し、米国は31.4%。
さらに、日本の個人金融資産はほとんど増えていない。米英が過去27年間に5~6倍になっているのに対し、日本はわずか2倍。株式・投信の資産残高は、1.26倍にとどまる。ちなみに米国は11.5倍、英国は4.5倍の伸び

 

つまり、日本は、ここ20年ほど、貯蓄も投資もほとんど増えていないという結果でした。

野尻さんは、「『貯蓄から投資へ』というのは、貯蓄を取り崩して投資へ回すと理解されて、『貯蓄をリスクにさらす』という印象が強かったのでは。しかし、本来はそうではなく、貯蓄もしながら投資もする。両方を増やしていくべき。老後難民にならないため、今の収入の一部を将来のための投資に振り向けることが大切なのです」とおっしゃっていました。

「『貯蓄から投資へ』というのは手段であり、目的は、個人資産を殖やすこと。
そのためには、DC(確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)を利用する」ということです。
今後、両制度の一層の拡充を期待したいものです。

高齢化の進展で老後資金の重要性はますます大きくなります。老後資産をふやすために、超低金利の預貯金ばかりでは難しいでしょう。
 
 

ぜひ、みなさんも、「普通のママでもできる投資」を参考に、株式や投資信託などのリスク資産をDCやNISA口座を活用して、個人資産を殖やしていきましょう。

■無リスク資産はどうすればいい?
超低金利下でも、一定の利益を確保することができるのは、「個人向け国債」でしょう。
Vol.10で、個人が買える国債をご紹介しましたが、現在、「新窓販国債」はマイナス金利で販売を停止しています。「個人向け国債」は買うことができます。

固定3年、固定5年、変動10年がありますが、おすすめは「個人向け国債10年変動金利型」です。最低金利が0.05%(税引後0.0398425%)まで低下しましたが、銀行預金の定期金利の0.01%と比べると高く、また変動金利なので、今後、国債の利回りが上がれば、連動して金利も上がります。金利は半年ごとに見直されます。

購入後1年経過すれば、2回分の利子相当額を支払えば解約できますが、今後、金利が高くなるようなら、ペナルティの2回分の金利も大きくなります。途中換金しなくてよいように、10年間使う予定のないお金で買いましょう。
逆に言えば、当面使う予定のないお金は、銀行預金にしておかないで、国債で運用したほうがよいということです。

■普通のママでもできる投資まとめ
当面必要なお金(半年〜1年間の生活費)や4、5年以内に必要な教育費などは預貯金で持っておく
どんな資産にいくら配分するかアセットアロケーションを決める
具体的に運用する商品を選ぶ
DC、NISAを優先し、どこで運用するかを決める

 

詳しくは、Vol.15の「資産運用をスタートするプロセスのおさらい」をご覧ください。

運用をスタートしたら、年に1~2度、資産の状況を確認してください。自分の決めたポートフォリオから、配分が大きく変化しているようなら、「リバランス」を行います。積立金額を調整するなどして、調整していきましょう。配分比率を維持することが大切です。

皆さんが、このコラムをきっかけに、自分の未来のお金について考え、「なんとかなる」ではなく、「なんとかしよう」と一歩を踏み出してくださることを願っています。1年間、おつき合いくださり、本当にありがとございました。
 
 
(岩城 みずほ)