この冬、植物性と動物性の「ダブルたんぱく鍋」で美ボディに

「たんぱく質(=プロテイン)」が筋肉をつけるだけでなく、肌や髪・爪など美容のためにも重要な栄養素ということは皆さんもご存知ですよね。最近の研究によると、植物性と動物性のたんぱく質を同時に摂取すると、筋肉の萎縮を抑えて、美しいカラダづくりにつながる可能性が報告されています。(過去記事:空前のたんぱく質ブーム!賢い摂り方は、「ダブル」がキーワード)
この季節に嬉しい、植物性と動物性のたんぱく質を同時に摂れるレシピもご紹介します。
■たんぱく質は、肌や髪・爪などからだの素。美容に欠かせない成分

出典: キューサイ
たんぱく質は、肌や髪、筋肉、骨、内臓、白血球、赤血球、ホルモンなど、私たちの身体の素となっています。全身の約2割を占めており、水分を除けば固形分の半分程度をたんぱく質が占めています。髪の毛のおよそ8割がケラチンと呼ばれるたんぱく質でできており、肌のハリや弾力に欠かせないエラスチンとコラーゲンも、どちらもたんぱく質です。
■ゆるんできたらと思ったら!
「美ボディ」にはたんぱく質が大事
たんぱく質が不足すると全身に影響が出てきます。お腹や二の腕からシャープさがなくなってくると、つい「年齢のせい」にしたくなりますが、実は「たんぱく質が足りないため」かもしれません。引き締まったボディをつくっていた筋肉が、たんぱく質不足で「ゆるみ筋」と化して、見た目の老化を早める可能性もあるのです。筋肉がゆるむと、その上の脂肪も、さらにその上の皮膚もゆるみます。「最近、ボディラインがくずれてきたかな」と思ったら、たんぱく質不足による「ゆるみ筋」を疑ってみてください。
■最新研究で判明!植物性と動物性の同時摂取が効果的!
徳島大学 大学院医歯薬学研究部 生体栄養学分野 教授で同大 宇宙栄養研究センター長の二川健教授によると、「植物性たんぱく質には、筋たんぱく質を分解させる酵素の働きを阻害し、筋肉減少の要因である酸化ストレスを減らす作用があり、一方、乳たんぱくのホエイは、筋肉を増やす作用があります。大豆とホエイたんぱく質をダブルで摂取することで、両者の働きが相まって、筋肉の減少が抑制されます」とのこと。
キューサイ株式会社の最新研究では、実際に植物性たんぱく質と動物性たんぱく質を同時にダブルで摂取することによって、たんぱく質を効率的に吸収し、筋肉の萎縮を抑制する傾向があることが確認されました。

出典: キューサイ
たんぱく質は1日3食きちんと摂ることが大切で、美容や健康のためには“植物性たんぱく質”と“動物性たんぱく質”の両方を一緒に摂る「ダブルたんぱく」が理想的です。
■医師・伊藤明子氏考案の「ダブルたんぱく鍋」レシピ
忙しい生活の中で、「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」を同時に摂取するのはなかなか難しい……と思ってませんか? この時期、手軽に「ダブルたんぱく」を摂取できるのが「鍋」です。そこで、赤坂ファミリークリニック院長で東京大学医学部附属病院小児科医師の伊藤明子氏考案の「ダブルたんぱく鍋」などのダブルたんぱくレシピをご紹介します。
大豆と魚で筋力アップ「たっぷりたんぱく鍋」

出典: キューサイ
たんぱく質食材である豆乳と味噌をベースに、具材にも動物性たんぱく質と植物性たんぱく質がしっかり入った、たんぱく質強化鍋。野菜もたっぷり摂れるのがポイント。
【材料 2人前】
・鶏ひき肉 150g
・しょうが 1片
・日本酒 小さじ1
・出汁(かつおだし) 1,000ml
・豆乳 200ml
・味噌 大さじ3
・かつおぶし 4.5g
・白身魚(スケトウダラ) 160g
・木綿豆腐 100g
・豆苗 1パック
・ねぎ 1本
・しいたけ 4枚
・えのき 1/2パック
・にんじん 1/2本
・大根 1/4本
【作り方】
① 鶏ひき肉をボウルに入れ、すりおろした生姜と日本酒を入れてよくこね、一口大に丸めておく。
② 白身魚、豆腐、豆苗、ねぎ、しいたけ、えのき、にんじんを食べやすい大きさに切っておく。好みで、にんじんは花型などで切っておく。
③ 大根はおろして、好みで形を作る。
④ 鍋にだしを入れてわかし、豆乳と味噌とかつおぶしをいれる。
⑤ ④に鶏肉団子、白身魚を入れて、火を通す。ある程度加熱されたら、大根おろし以外の他の具材を加える。
⑥ ③をのせる。
微量栄養素もとれる「サバ入りプロテインスンドゥブ」

出典: キューサイ
たんぱく質食材がたっぷり入り、約50gのたんぱく質量を摂取できるスンドゥブ。サバなどの青魚は「プロテインパッケージ」※としても優秀な食材です。
※「プロテインパッケージ」とは、たんぱく質を中心にほかの栄養素も総合的に摂ることができるたんぱく食材のこと。青魚の場合は、血管やメンタルの健康に役立つEPA、DHAなどの不飽和脂肪酸や、鉄・カルシウム・マグネシウムなど不足しがちなミネラルやビタミンBも含まれる。
【材料 1人前】
・ほたて出汁(もしくは好みの出汁) 300ml
・サバ 100g
・ネギ 1本
・キムチ 100g
・絹ごし豆腐 100g
・しいたけ 2枚
・海老(ブラックタイガー) 3尾
・卵黄 1個
【作り方】
① 一人前の鍋にほたて出汁(もしくは好みの出汁)を入れ、切った サバ、ネギを入れて、好みの量・辛さのキムチ(ここでは100g)も加えて煮る。
② ある程度加熱されたら豆腐、しいたけ、海老を入れる。
③ 食べる直前に卵黄を入れる。
伊藤 明子(いとう みつこ)先生/赤坂ファミリークリニック院長
東京大学医学部附属病院 小児科医師 東京大学大学院医学系研究科 公衆衛生学/健康医療政策学教室 客員研究員
【参考】
※ たんぱく質の賢い摂り方~植物性・動物性の同時摂取の可能性~ – キューサイ株式会社