テレワークを実施する企業が増えてきて、在宅勤務を通してさまざまなメリットやデメリットを感じていると思います。
そのような流れのなか、パーソルプロセス&テクノロジー株式会社は「テレワーク中の評価に関する意識・実態調査」を行いました。評価される対象の一般社員はどのような不安が出てきたのか、逆に評価する側の管理職はどうなのかが、今回の調査から明らかになっています。その詳細をさっそくお伝えします。
部下の仕事管理がしづらいと悩む管理職の声

2020年11月20日~11月24日の期間、同社は3か月以上テレワーク下で働く社員500名を対象に実施(一般社員と管理職各250名)。
「部下への仕事の指示出しや進捗確認」について出社勤務時とテレワーク勤務時で比べた変化について聞いてみると、管理職の49.2%がやりにくいと感じていることが分かりました。対面と比べてコミュニケーションが取りづらく、部下の仕事を直接見られない環境に悩みを持っている方が多いようです。
テレワークの経験が浅いほど評価に対する不安が増す

また、テレワーク下で人事評価制度に変更があったと答えた人は6%。

一方、「自分の評価が正当にされているか、不安」と感じる人が全体の42.6%となりました。
不安を感じる人のうちテレワークの開始時期別で見ると、調査時点より3ヵ月くらい前から開始した人で不安と答えた人は64.0%いるという結果に。テレワークの経験が浅いほど評価に不安を抱く人が多い傾向にあるようです。

さらに、管理職にのみ「部下の評価が正しく行えているのか、不安」という項目でアンケートを実施。すると、52.4%と自分に対する評価の不安よりも大きい数字となりました。部下の仕事管理がしづらいだけでなく、その仕事を実際に評価していく点にも困難を感じている人が多数いるようです。
勤務状況を見える化するツール導入が解決策のひとつに!?

自宅などで仕事をしているので、私生活との境目が曖昧になりがちなテレワーク。いつ仕事を終えるべきかわからず長時間働いたことがあるかを聞いたところ、約6割が経験ありという結果に。

そのような実態があるなかで、テレワークにおける勤務状況が見えるツールを利用したいか聞いたところ(管理職は部下に利用してほしいか)、一般社員が45.6%、管理職は61.2%が利用したいということが判明。回答者の声としては、「ちゃんと権利を主張できる」「平等に評価出来る」といった理由が寄せられました。
勤務時間をデータとして客観的に管理できるシステムの導入が管理職・一般社員ともに人事評価の不安要素を取り除くひとつの要素になりそうです。
いかがでしたか? 今回はテレワーク下の人事評価に対するアンケート結果をご紹介しました。テレワークでは、労働管理やそれらに紐づく人事評価に不安を感じる人が多いようですね。今後在宅勤務を継続する方は、よりよい環境で働ける仕組みづくりの参考にしてみてはいかがでしょうか。
【参考・画像】
※【テレワーク中の評価に関する意識・実態調査】管理職は、自分の評価の妥当性よりも部下の評価が正しくできているかを不安に感じている – PR TIMES
※metamorworks/shutterstock