巷でよく聞く“腸活”。厚生労働省が運営する『e-ヘルスネット』に「体の健康には、腸内にビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が占める割合を増やすことが重要です」(※1)と述べられているとおり、腸内環境を整えることは健康と関係があるのでしょう。
また、管理栄養士の重實真奈さんいわく「腸内環境を整えることで、健康の維持・増進に貢献することができるでしょう」とのこと。そこで今回は、腸活につながる食品やレシピについて、管理栄養士の重實真奈さんに話を伺いました。
腸の中の環境が良くなるとどんなメリットが?

「腸内には腸内細菌と呼ばれる3種類の菌が存在していて、“善玉菌”、“悪玉菌”とそのどちらにも属さない菌の3つのグループに分かれます」と重實さんは言います。そして、これらの菌の種類は食事や住んでいる国など、個人によって異なるのだとか。
「偏った食事やストレスなどが原因で悪玉菌が増えてしまうと、お腹の調子が悪くなる場合があります。逆に、善玉菌を増やすことが健康的な腸を手に入れる第一歩になるでしょう」と重實さん。
どんな食材を摂ればいいのか?

そのために重實さんは「善玉菌を含んでいる“発酵食品”と、その増殖を助けると言われているプレバイオティクス(※2)を含んでいる“食物繊維”を一緒に摂ることが重要でしょう」だと言います。
また、「例えばヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、キムチ、ぬか漬け、納豆などの発酵食品や、ごぼう、さつまいもといった野菜類、海藻類、きのこ類などの食物繊維を含んでいる食品がおすすめです。これらを組み合わせて摂ることで、健康的な腸へと近づいていくでしょう」と重實さん。
管理栄養士がおすすめする“腸活”レシピ
そこで、上で紹介した発酵食品や食物繊維を含んだ食材を使った、重實さんおすすめのレシピを紹介していきましょう。
具だくさん味噌汁
□材料(4人分)
キャベツ:3枚
にんじん:1/4本
玉ねぎ:1/2個
しめじ:1/2パック
味噌:30g
だし汁:500g
ごま油:適量
□作り方
(1)キャベツ、にんじんは短冊切りにして玉ねぎはくし形切りにする。しめじは軽くほぐしておく
(2)鍋にごま油をひき野菜を炒める
(3)だし汁を加えひと煮立ちさせる
(4)味噌を加え煮込む
発酵食品と食物繊維を豊富に使った具だくさん味噌汁は、一度にたくさんの栄養が摂れるでしょう。具材を上手に選んで健康的な味噌汁を作ってみては。
キムチチヂミ
□材料(2人分)
キムチ:100g
玉ねぎ:1/4個
納豆:1パック
チーズ:50g
卵:1個
小麦粉:大さじ4
醤油:小さじ1
水:大さじ2
ごま油:適量
□作り方
(1)玉ねぎは薄くスライスし、キムチはざく切りにする
(2)納豆は付属のタレとからしを混ぜておく
(3)全ての材料を混ぜ合わせる
(4)フライパンにごま油をひき焼く
(5)ふちが固まり、底面がしっかりしてきたらひっくり返し火が通るまで焼く
(6)ポン酢や醤油など好みのタレにつけて食べる
発酵食品をたっぷりと使ったチヂミ。混ぜて焼くだけの簡単レシピなので手軽に作れますね。
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以上、腸活に繋がる食品やレシピについてご紹介しました。腸活フードを取り入れて、健康的な腸内環境作りを心掛けるのもいいかもしれないですね。
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<プロフィール>
重實真奈
管理栄養士。岡山県に美作大学食物学科の助手として勤務している。Instagramでは栄養学に関するストーリーを毎日更新中。
【SNS】Instagram:@zanepple画像:READY
【参考・画像】
※1 清水 純.腸内細菌と健康 – e-ヘルスネット(厚生労働省)最終更新年2019
※2 乳酸菌 – e-ヘルスネット(厚生労働省)最終閲覧年2021
※マハロ/【IWJ】Image Works Japan/shige hattori/PIXTA(ピクスタ)