“熱いお風呂”はNG!? 熟睡するための「3つのポイント」を睡眠専門医が伝授

忙しい毎日を乗り切るためには、夜に熟睡できるかが勝負と考え、睡眠の質にこだわっている人もいると思います。しかし、「良質な睡眠のために」と思った行動が実は落とし穴だったなんてこともあるかもしれません。

そこで今回は、日本睡眠学会専門医の中村真樹先生に、寝る前にしてはいけない行動や熟睡するためのポイントについて伺いました!

【関連記事】【PR】週7時間の運動は欠かさない!50代「トライアスロンコーチ」が、健康のために続けていることとは?

 

熟睡を妨げる行動とは?

画像:MomvectorT/Shutterstock

——寝る前にしてはいけないNGな行動を3つ教えてください。

あまりおすすめできない行動としては、以下の3つが挙げられます。

(1)深酒

適度な飲酒はリラックス効果があるとされていますが、酔いつぶれて眠る状態は不自然な眠りになりがちです。爆睡しているように見えるのは、アルコールで脳が麻痺したような状態になっているためだと考えられるでしょう。アルコールが分解されだすと眠りが浅く不安定な状態になり、アルコールの利尿作用もあって途中目覚めやすくなるといわれています。

また、アルコールを分解するため肝臓にも負担がかかり、カラダも十分に休養できない状態になるでしょう。その結果、熟睡できずに日中の眠気の原因になることもあります。

(2)熱いお風呂に浸かる

入浴はリラックス効果があるといわれています。寝る1~2時間前に、38~40度程度のぬるめのお風呂にゆっくり浸かるのがおすすめです。

しかし、熱いお風呂に浸かるとその刺激で交感神経が優位になったり、深部体温が上がりすぎてしまう恐れがあります。眠気は深部体温の低下に合わせて生じると一般的には考えられていて、熱めのお湯でカラダの芯まで温まりすぎると、深部体温が下がるのに時間がかかるため、寝付きが悪くなる可能性があるでしょう。

(3)夕方以降のうたた寝

うたた寝してしまうと眠気が軽減してしまうため、夕方以降にうたた寝すると、寝付きが悪くなったり眠りが浅くなって途中で目覚めたりすることが多くなるでしょう。

——多くの人々が睡眠にいいと思っているものの、実は悪影響を及ぼしてしまうような習慣はありますか?

深酒と同じ理由で、寝酒もおすすめできないでしょう。また、平日の睡眠不足や疲労を休日の寝溜めで補おうとするのも、睡眠リズムが崩れてしまいがちなのでなるべく避けた方がいいと考えています。

週末に遅くまで寝ていると体内時計が遅寝・遅起きのリズムに慣れてしまい、平日の寝付きの悪さや寝起きの悪さ、日中の眠気につながる可能性があるためです。

平日・休日ともに7~8時間の睡眠を規則正しく取ることが理想ですが、難しければ休日は平日より2時間位長く眠る程度にコントロールすれば、体内時計の後退は抑えられると考えます。

熟睡のための3つのポイントって?

画像:fizkes/Shutterstock

——熟睡するための条件を教えてください。

良質な睡眠を取るためには量・質・タイミングすべてが重要といわれています。

量は医学的に必要とされている睡眠時間のことで、20〜60歳代では7~8時間が推奨されています。

質に関しては、睡眠時無呼吸などの眠りを妨げるカラダの病気を治したり、騒音や極端な室温・湿度を取り除いて寝心地の良い就寝環境を整えることが大切です。また、就寝1~2時間前からスマホやPCなどのブルーライトの刺激を避け、ゆったりと過ごすことが理想でしょう。

タイミングは規則正しい生活を送ることです。例えば、0時には就寝して7時起床するといった、自身にとって規則正しい生活を維持することが熟睡するための秘訣でしょう。

——熟睡できているかを判断するにあたって、何を基準にすればいいのでしょうか?

寝起きの悪さや日中の眠気、頻繁な中途覚醒を指標にするといいかもしれません。

例えば、「規則正しく十分な睡眠時間を取っているにも関わらず寝起きが悪い」「起きられても日常生活に支障が出るほどの眠気に襲われる」「以前は夜中に目覚めることがなかったのに、最近は毎晩のように頻繁に目が覚める」といったケースに当てはまれば、眠りの質が悪い可能性があるでしょう。

——熟睡は免疫力にも関係するのでしょうか?

熟睡というよりかは、睡眠不足により免疫力が低下するとされています。例えば、風邪をこじらせて肺炎になるリスクについて、5時間未満の睡眠だと、8時間睡眠に比べてリスクが約1.4倍も上がったという報告(※1)もあります。

【関連記事】“6時間睡眠”って間違ってる…!? 医師が教える「ベストな睡眠時間」とは?

 

いかがでしたか? あの行動が実はNGだったんだと驚いた人もいるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

<プロフィール>
中村真樹
青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長。日本睡眠学会専門医。東北大学医学部卒、東北大学大学院修了(医学博士)、東北大学病院精神科で助教、外来医長を務める。2008年、睡眠総合ケアクリニック代々木に入職。2012年から同病院の院長を務める。2017年6月青山・表参道睡眠ストレスクリニックを開院し、院長に就任。
青山・表参道 睡眠ストレスクリニック

【画像・参考】
※1 A Prospective Study of Sleep Duration and Pneumonia Risk in Women:Sleep.;35(1):97-101.2012
※fizkes・MomvectorT・fizkes/Shutterstock

【おすすめ記事】
【PR】週7時間の運動は欠かさない!50代「トライアスロンコーチ」が、健康のために続けていることとは?
【食事術】40代・50代こそ“腸内ケア”すべき!? 夫婦で取り入れたい「善玉菌を増やす習慣」
【健康法】「ぎっくり腰がきっかけで…」栄養専門医が実践する“健康法”とは
【免疫】新しい環境で体調崩してない?副交感神経を優位にする「3つのポイント」とは
【サプリ】「自分に合ったサプリって…?」フォロワー10万人超の薬剤師が教える、サプリの注意点
【メンタル】「何をやってもうまくいかない…」現役心理士が教える、“鬱”から身を守る方法