“睡眠不足”と“寝すぎ”のデメリットとは?「糖尿病や鬱病のリスクが上昇…」

普段忙しくて睡眠不足になりがちという人も多いのではないでしょうか? 一方で、昼寝が好きで休日は寝るのが1つの楽しみだという人もいるでしょう。しかし、睡眠不足や寝すぎが原因で、カラダの調子が悪くなったと感じる場合もあると思います。

いったい、睡眠不足と寝すぎでは、どちらが、デメリットが大きいのでしょうか?

今回は、日本睡眠学会専門医の中村真樹先生に、睡眠不足と寝すぎそれぞれのデメリットなどについて解説してもらいました。

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睡眠不足は“万病の元”!? さまざまな病気のリスクが上昇

画像:Photographee.eu/Shutterstock

——睡眠不足のカラダへのデメリットを教えてください。

一般的に、成人は7~8時間の睡眠をとることが推奨されています。ある研究では、睡眠時間が短い人ほど肥満度が高く、コレステロール値や血圧が高くなる傾向があるという研究結果(※1)が出ています。

また、睡眠不足を連日続けることで糖尿病や高血圧、心血管疾患を発症するリスクが上昇することが報告(※2)もされています。

さらに、睡眠時間が短い青年は、鬱病のリスクが高いという研究結果(※3)もあるので、心身ともに悪影響を及ぼすと考えられます。

——睡眠不足かどうかをチェックするポイントはありますか?

休日に平日と同じ時間に就寝し、目覚ましをかけずに寝てみてください。平日の起床時刻よりも2時間以上長く寝てしまうようなことがあれば、睡眠不足の疑いがあるでしょう。

慢性的な睡眠不足は“睡眠負債”と呼ばれており、睡眠不足の影響は眠らない限り解消されないといわれています。睡眠不足は免疫にも影響を及ぼしかねず、早めに対処したほうがいいと考えます。

寝すぎかどうかをチェックする方法は?

画像:And-One/Shutterstock

——寝すぎのカラダへのデメリットを教えてください。

人の眠りは、体内時計でコントロールされていると一般的に言われています。そのため、2度寝や夜更かしで起きる時間が遅くなると、体内時計のリズムが後退し、寝付きや寝起きが悪くなる原因につながると考えられます。

しかし、本来、人は十分な睡眠をとれば、自然に目覚めるとされています。休日に寝すぎることは、平日の寝不足による影響以外に、“睡眠時無呼吸症候群”といった眠りの質を悪くするような病気が隠れていることがあるかもしれません。

——寝すぎかどうかをチェックするポイントはありますか?

睡眠不足とは反対に、寝すぎをチェックするのは難しいと考えられています。

20〜65歳の労働世代の推奨睡眠時間は7~9時間とされている報告(※4)はあるものの、必要とする睡眠時間には個人差もあるでしょう。10時間の睡眠をとる“長時間睡眠体質”の人もなかにはいると思われますので、一概に“何時間以上眠ったら寝すぎ”という定義はありません。

——睡眠不足と寝すぎならどちらが、カラダへのデメリットが大きいのでしょうか?

どちらが、デメリットが大きいかは簡単に比較できないかもしれません。ただ、睡眠不足に由来する寝すぎは、カラダにデメリットを及ぼすのではないかと私は考えます。

先述した通り、睡眠不足の原因には、睡眠の質を悪くするカラダの病気や、不規則な生活による体内時計の乱れが主に考えられるでしょう。寝すぎの原因として、このような生活習慣が潜んでいる場合は、心身の健康に悪影響を与える恐れがあります。

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いかがでしたか? 適切な睡眠習慣を続けて、健康なカラダを目指したいですよね。ぜひ今回の内容も参考にしてみてください。

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

<プロフィール>
中村真樹
青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長。日本睡眠学会専門医。東北大学医学部卒、東北大学大学院修了(医学博士)、東北大学病院精神科で助教、外来医長を務める。2008年、睡眠総合ケアクリニック代々木に入職。2012年から同病院の院長を務める。2017年6月青山・表参道睡眠ストレスクリニックを開院し、院長に就任。
青山・表参道 睡眠ストレスクリニック

【画像・参考】
※1 BJØRN BJORVATN et al. The association between sleep duration, body mass index and metabolic measures in the Hordaland Health Study. Journal of Sleep Research. 19 February 2007. 16, 66-76.
※2 Yong Liu et al. Association between perceived insufficient sleep, frequent mental distress, obesity and chronic diseases among US adults, 2009 behavioral risk factor surveillance system. BMC Public Health. 29 January 2013. 13, 84.
※3 Yasutaka Ojio et al. Sleep Duration Associated with the Lowest Risk of Depression/Anxiety in Adolescents. SLEEP. 1 August 2016. 9(8), 1555-1562.
※4 Max Hirshkowitz et al. National Sleep Foundation’s sleep time duration recommendations: methodology and results summary. SLEEP HEALTH. 14 January 2015. 1(1), 40-43.
※Photographee.eu・Photographee.eu・And-One/Shutterstock

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